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活かせないクセは存在しない。縮毛矯正をやめたい人が自分のクセを好きになる方法

特集

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TEMPER magazine 編集部
TEMPER magazine 編集部
くせ毛のプロスタイリスト集団が情報発信を行う、くせ毛特化型WEBマガジン『TEMPER magazine』の編集部。様々なくせ毛のプロによる知見を丁寧に整理し、偏りのない公平中立な発信を心がけている。編集メンバーは全員くせ毛。

このまま一生・・・
縮毛矯正し続けなゃいけないのか?

 

くせ毛に悩む多くの方が、一度はふと頭によぎったことのある問題だと思います。

前編では『うまくいく縮毛矯正の違い』について、年間3000人以上のくせ毛を扱うプロ・井上賢治さんにお話をお伺いしました。

年間3000人のくせ毛を扱うプロ。井上賢治が語る『縮毛矯正のウソとホント』

2018.12.23

 

後編では、

  • 縮毛矯正をやめるにはどうすればいいか
  • 多くの人が縮毛矯正をやめるタイミングは?
  • クセを活かしたスタイルにするために重要なこと

といった事について、引き続き井上賢治さんにお伺いしていこうと思います。

 

やはり、年間3000人以上のくせ毛を扱う方だけあって、様々な『縮毛矯正卒業のタイミング』を見てきていらっしゃいました。

脱・縮毛矯正を目指す方には必見の内容となっております!

 

井上賢治さん
(Michio Nozawa Hair Salon Ginza)

 

来店される95%の方がくせ毛のお客様

編集部

縮毛矯正のお話とても興味深かったです。

ちなみに、井上さんはくせ毛に特化してブログで発信されてますが、いつ頃から発信されてるんですか?

井上さんはhttps://kenjiinoue.net/ でくせ毛に特化した情報発信をされています。

井上さんは https://kenjiinoue.net/ にて
くせ毛に特化した情報発信をされています。

井上賢治さん
今はこんなサイトなんですけれども、前はアメブロでやっていました。アメブロも合わせたら・・・5年か6年ぐらいは発信していますね。
編集部
結構、最初から発信内容はくせ毛で絞っていたんですか?
井上賢治さん

最初は試行錯誤していましたが・・・実を言うと自分もクセ毛なんですよ。

僕も、昔はくせ毛に悩んで美容室20店舗ぐらい回っていたので。そうなるとやっぱり『くせ毛の悩み』っていう所にフォーカスするのが自然な流れでした。

編集部
なんと!井上さん自身もくせ毛で悩んでいたんですね。それは親近感が湧きます。
井上賢治さん
後は、『くせ毛』って髪のコンプレックスの中でも本当に悩んでいる人が多いんですね。

その分悩みを解決すると本当に喜んでくれるので、なおさら『くせ毛』というジャンルに特化した美容師になりたかったのもあります。

編集部
そうなるとやっぱり、実際に来店されるお客様もくせ毛の方が多くなってきますよね。
井上賢治さん

お客様は大体95%ぐらいがくせ毛ですね(笑)

ブログ経由で月30人ぐらい新規で来られるので、みんなくせ毛。

 

縮毛矯正を辞めるタイミングって?

編集部

そういえば、今日どうしても聞いておきたいことが1つだけあるんです!(笑)

縮毛矯正をしてる人って・・・、「一生かけ続けることになるのかな?」という不安を抱えてる場合が結構多いと思うんですよ。

井上賢治さん
多いですね。
編集部

そこで、何千人とくせ毛のお客様を担当されている、井上さんにだからこそどうしても聞きたいことが・・・

『縮毛矯正を辞めるタイミングってどんなタイミングが多いのか?』ということです。

縮毛矯正を卒業した人はどういう経緯で卒業するのか?というのはかなり気になります。

 

加齢によるボリュームの変化

井上賢治さん
その移行のタイミングとしては、歳を重ねた加齢に伴うタイミングが多いですね。
編集部
ふむふむ。
井上賢治さん

年を重ねるとボリュームが出てなくなってくるんですよ。

縮毛矯正をしても、以前ほどのボリュームが出なくてペタッとなってくる。

編集部

そこで、縮毛矯正を辞めていこうという流れになるわけですね。

でもいざ辞めるとなると、結構勇気がいりそうですね。

井上賢治さん

そうだと思います。

昔のクセに戻してみたいんだけれども、今まで2ヶ月3ヶ月に1回のペースで矯正をしていたから、自分の元々のクセがわからないっていう人は多いです。

小学生以来ずっと、クセを戻したことがないという方も結構多いですよ。

 

縮毛矯正をやめるまでの流れ

編集部
そこから、どのようにして縮毛矯正を辞めていく流れになるんですか?
井上賢治さん

ずっと縮毛矯正をしているわけなので、まずは『元々のクセを戻せるのかどうか?』という確認からしていきます。

僕のところにまず来て、状態や状況を見させてもらう。そこで、『くせ毛を活かすメリット・デメリット』や『縮毛矯正をするメリット・デメリット』をお話しします。

編集部
メリット・デメリットの確認作業ですね。
井上賢治さん

正直なところ、活かせないくせ毛っていうのは世の中にはないんですよ。

ただ、最後は好き好きになるじゃないですか。例えば、その人がツルツルサラサラがどうしても好きなら、クセを活かすというのは合わないかもしれません。

そこは、お客様に選んでいただくという所になります。

編集部
『活かせないクセはない』というのは、悩んでいる人にとってはかなり勇気づけられますね。
井上賢治さん

活かせないクセはないです。

『私のクセは活かせない』と思っている人も多いんだけど、それはクセを活かした素敵なスタイルをまだ見つけられていないのも原因の1つです。

その上で、最終的にそのスタイルを好きになれるかどうかは、その人次第になってきます。

 

クセを活かしたスタイルを好きになるには?

編集部

クセを活かしたスタイルを好きになるためには、思い込みをなくしていく作業が大事になる気がします。

ファッションでも趣向が日々変わるように、クセを活かしたスタイルもこれから好きになっていく事は可能なのでしょうか?

井上賢治さん

可能だと思います。

そのために、『クセを受け入れるためのカウンセリング』っていうのがすごく大切になってくると思います。

 

クセを受け入れるためのカウンセリングとは?

編集部
カウンセリングではどんなことを意識されるんですか?
井上賢治さん

とりあえず言えることは、僕のとこに来るお客様は、ひたすら調べて調べて・・・いろんな美容室で失敗されてくる人たちばかりなんです。

だからまず、その人のことを絶対に否定しない。

編集部

絶対に否定しない。

井上賢治さん

その人のクセがどれだけすごいクセだったとしても、絶対に『すごい』って言わない。

みんな、「すごいクセですね」って今まで言われてきてる人ばっかりなんです。みんな、最終頼みで僕のところに来てくれるんです。

 

井上賢治さん

だから、僕はまず「大したクセじゃないです」って言います。というか、実際にすごいクセばっかり扱っているので、見慣れているんですよ。だから、活かせる自信もあります。

編集部

強いくせ毛の人は、どこに行っても『すごいクセですね』って言われてると思います。

井上賢治さん

実際、くせ毛ってすごいネガティブな印象があるじゃないですか。でも、僕は『すごい素敵な個性だな』って思っちゃうんですよね。純粋に。

 

くせ毛の良いところを教えてくれる美容師に出会うこと

井上賢治さん

小さい頃ってやっぱり『真っ直ぐが正義』っていう価値観ですけれど、高校生とか大学生になってくるとみんなパーマあて始めるじゃないですか。

でもくせ毛の場合は、パーマをかけなくてもよくてカットだけでいける。これ、結構便利だと思うんですよね。

編集部
たしかに、小さい頃の価値観がそのまま残ってしまうパターンは多い気がします。
井上賢治さん

そうなんですよね。2ヶ月に1回ぐらいパーマかける方いっぱい居ますし、直毛でペタッとし過ぎててものすごく大変っていう方もたくさんいます。

編集部
確かに、そんな気がしてきました。
井上賢治さん

どちらにもメリット・デメリットがあって、冷静に考えてみても、決して『くせ毛だけがネガティブ』なんてことはないと思います。

だから実際のところは、それを活かせる美容師に出会っていないのが原因だと思いますよ。

 

たしかに冷静に考えてみると、『直毛』というのも一種のクセだと言えます。そう考えると『くせ毛』というくくり方から改める必要があるのでは?とも感じました。

『くせ毛はよくない』というすり込まれてしまった価値観を抜け出させてくれる、素敵な美容師に出会うことが一番重要なことかもしれません。

ぜひ皆さんも、TEMPER magazineでそんな美容師との出会いを果たせると、編集部としても嬉しく思います。

(↓前編はこちら)

年間3000人のくせ毛を扱うプロ。井上賢治が語る『縮毛矯正のウソとホント』

2018.12.23

 

井上賢治さんについて

 

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