このまま一生・・・
縮毛矯正し続けなゃいけないのか?
くせ毛に悩む多くの方が、一度はふと頭によぎったことのある問題だと思います。
前編では『うまくいく縮毛矯正の違い』について、年間3000人以上のくせ毛を扱うプロ・井上賢治さんにお話をお伺いしました。
後編では、
- 縮毛矯正をやめるにはどうすればいいか
- 多くの人が縮毛矯正をやめるタイミングは?
- クセを活かしたスタイルにするために重要なこと
といった事について、引き続き井上賢治さんにお伺いしていこうと思います。
やはり、年間3000人以上のくせ毛を扱う方だけあって、様々な『縮毛矯正卒業のタイミング』を見てきていらっしゃいました。
脱・縮毛矯正を目指す方には必見の内容となっております!
井上賢治さん
(Michio Nozawa Hair Salon Ginza)
来店される95%の方がくせ毛のお客様
最初は試行錯誤していましたが・・・実を言うと自分もクセ毛なんですよ。
僕も、昔はくせ毛に悩んで美容室20店舗ぐらい回っていたので。そうなるとやっぱり『くせ毛の悩み』っていう所にフォーカスするのが自然な流れでした。
その分悩みを解決すると本当に喜んでくれるので、なおさら『くせ毛』というジャンルに特化した美容師になりたかったのもあります。
お客様は大体95%ぐらいがくせ毛ですね(笑)
ブログ経由で月30人ぐらい新規で来られるので、みんなくせ毛。
縮毛矯正を辞めるタイミングって?
そういえば、今日どうしても聞いておきたいことが1つだけあるんです!(笑)
縮毛矯正をしてる人って・・・、「一生かけ続けることになるのかな?」という不安を抱えてる場合が結構多いと思うんですよ。
そこで、何千人とくせ毛のお客様を担当されている、井上さんにだからこそどうしても聞きたいことが・・・
『縮毛矯正を辞めるタイミングってどんなタイミングが多いのか?』ということです。
縮毛矯正を卒業した人はどういう経緯で卒業するのか?というのはかなり気になります。
加齢によるボリュームの変化
年を重ねるとボリュームが出てなくなってくるんですよ。
縮毛矯正をしても、以前ほどのボリュームが出なくてペタッとなってくる。
そこで、縮毛矯正を辞めていこうという流れになるわけですね。
でもいざ辞めるとなると、結構勇気がいりそうですね。
そうだと思います。
昔のクセに戻してみたいんだけれども、今まで2ヶ月3ヶ月に1回のペースで矯正をしていたから、自分の元々のクセがわからないっていう人は多いです。
小学生以来ずっと、クセを戻したことがないという方も結構多いですよ。
縮毛矯正をやめるまでの流れ
ずっと縮毛矯正をしているわけなので、まずは『元々のクセを戻せるのかどうか?』という確認からしていきます。
僕のところにまず来て、状態や状況を見させてもらう。そこで、『くせ毛を活かすメリット・デメリット』や『縮毛矯正をするメリット・デメリット』をお話しします。
正直なところ、活かせないくせ毛っていうのは世の中にはないんですよ。
ただ、最後は好き好きになるじゃないですか。例えば、その人がツルツルサラサラがどうしても好きなら、クセを活かすというのは合わないかもしれません。
そこは、お客様に選んでいただくという所になります。
活かせないクセはないです。
『私のクセは活かせない』と思っている人も多いんだけど、それはクセを活かした素敵なスタイルをまだ見つけられていないのも原因の1つです。
その上で、最終的にそのスタイルを好きになれるかどうかは、その人次第になってきます。
クセを活かしたスタイルを好きになるには?
クセを活かしたスタイルを好きになるためには、思い込みをなくしていく作業が大事になる気がします。
ファッションでも趣向が日々変わるように、クセを活かしたスタイルもこれから好きになっていく事は可能なのでしょうか?
可能だと思います。
そのために、『クセを受け入れるためのカウンセリング』っていうのがすごく大切になってくると思います。
クセを受け入れるためのカウンセリングとは?
とりあえず言えることは、僕のとこに来るお客様は、ひたすら調べて調べて・・・いろんな美容室で失敗されてくる人たちばかりなんです。
だからまず、その人のことを絶対に否定しない。
絶対に否定しない。
その人のクセがどれだけすごいクセだったとしても、絶対に『すごい』って言わない。
みんな、「すごいクセですね」って今まで言われてきてる人ばっかりなんです。みんな、最終頼みで僕のところに来てくれるんです。
だから、僕はまず「大したクセじゃないです」って言います。というか、実際にすごいクセばっかり扱っているので、見慣れているんですよ。だから、活かせる自信もあります。
強いくせ毛の人は、どこに行っても『すごいクセですね』って言われてると思います。
実際、くせ毛ってすごいネガティブな印象があるじゃないですか。でも、僕は『すごい素敵な個性だな』って思っちゃうんですよね。純粋に。
くせ毛の良いところを教えてくれる美容師に出会うこと
小さい頃ってやっぱり『真っ直ぐが正義』っていう価値観ですけれど、高校生とか大学生になってくるとみんなパーマあて始めるじゃないですか。
でもくせ毛の場合は、パーマをかけなくてもよくてカットだけでいける。これ、結構便利だと思うんですよね。
そうなんですよね。2ヶ月に1回ぐらいパーマかける方いっぱい居ますし、直毛でペタッとし過ぎててものすごく大変っていう方もたくさんいます。
どちらにもメリット・デメリットがあって、冷静に考えてみても、決して『くせ毛だけがネガティブ』なんてことはないと思います。
だから実際のところは、それを活かせる美容師に出会っていないのが原因だと思いますよ。
たしかに冷静に考えてみると、『直毛』というのも一種のクセだと言えます。そう考えると『くせ毛』というくくり方から改める必要があるのでは?とも感じました。
『くせ毛はよくない』というすり込まれてしまった価値観を抜け出させてくれる、素敵な美容師に出会うことが一番重要なことかもしれません。
ぜひ皆さんも、TEMPER magazineでそんな美容師との出会いを果たせると、編集部としても嬉しく思います。
(↓前編はこちら)
井上賢治さんについて
- 井上賢治さんのブログ
http://kenjiinoue.net
縮毛矯正のお話とても興味深かったです。
ちなみに、井上さんはくせ毛に特化してブログで発信されてますが、いつ頃から発信されてるんですか?